●展示情報
●2/2〜2/15 日本橋タカシマヤ6F 美術画廊特集コーナー ※最終日は午後4時閉場
●INSTAGRAM こちらで最新作品等が見られます。
●YOUTUBE 紹介動画があります。
学生時代から研究、テストを重ねて油滴天目系ではほとんど見ない「色彩」の可能性を模索しています。
原料の吟味、釉の調合、施釉の厚さ諸々、そして窯焚き、要素の組み合わせはほぼ無限大。
そこが厳しい面であり、最高に楽しい面でもあります。
「黒」くない天目は天目ではないというご指摘もございますが、どこ吹く風、自分なりの天目を焼くだけです。
陶芸専攻前、初めて触った陶土で作ったのは、たしか「亀」。
専攻を決め「うつわ」を作るために必要な菊練りを覚える前に、菊練りをするカエルの陶人形の模作でした。
この時はまだ立体よりも平面を得意だという意識がありましたが、今思えば、 このカエルが立体と平面が
次第に逆転するきっかけになりました。
それから在学中はこの手の作品を制作していましたが、卒業後は磁器の仕事にシフトして、
しばらく技術的に苦悩して,それに慣れた頃、「龍」を一体作りました。
この時に磁土の特性、陶土にはない表現の幅を実感しました。
さらに、蛙、兎、雀、翡翠、干支などの動物をモチーフに制作しています。
「陶彫について」で前述したように、立体と平面のバランスが逆転するのと同じ頃、磁器にシフトし
「絵付け」の焼き物を手がけることになりますが、師曰く,
「お前は絵を描くな。形が甘くなり、良いところが目立たない。」
無自覚だったにせよ、そう見られても仕方ない「絵付け」への覚悟がなかったのだと思います。
師亡き今、その本意は定かではありませんが、少しはマシになったのかと当時をしばしば思い出します。